今年のビッグイベント、大阪市中央公会堂での夏の展覧会が終わった。
アカデミック造形研究プロジェクトとして6回目の展覧会。
今年はいつにも増して、私にとって色々と今後の方向性を考える必要があるきっかけとなった。
毎年、酷暑の中、お客様が来てくださる。
美術解剖学で、何か一つ「なるほどな」と思えるものを持ち帰っていただくことを毎回目標にしている。
公開制作はその最たるものだ。

今年の制作は以下の通り。
今年は男性を観察しながら1時間デッサンする。
ある程度男性像を描いたら、次は女性像をモデルさん無しで1時間描く。
その後、女性モデルさんにポーズしていただき、答え合わせをする。
こんな内容は本来、無茶も甚だしい。
それを承知でやるので、お客様は演者が苦しんでいる様子を見ることになる。
完全に経験者向きのイベントだ。未経験者は何が苦しいのか全くわからない。
持ち帰るべきものが何なのかもわからない。説明が必要なのだが、如何せん、説明できる人間が演者だけ、しかもこの無茶な内容と格闘中なので、代弁してくれる人がいない。
ちなみに、今回の持ち帰りネタはこうだ。
女性の立ち方と男性の立ち方は異なる。よく女性はS字ライン、対して男性は垂直的と言われている。
脂肪の乗り方、骨盤の広さ等々色々理由があるが、なんと言っても骨盤の体内への「収まり方」の違いによる。
女性の骨盤は前傾しているので、男性よりも重心が前後にブレやすく、上半身にそれが顕著に現れる。
これがあの独特のS字ラインを生み出す。
これを描きながら気づくのだが、その場での言語化は無理だ。
写真家が最も撮影が上手いのに、自分が撮影しているところを撮影してもらえない感じだ。
このジレンマは公開制作当初からあったが、今年は本当にそれを感じた。
他にも作品、展示方法、搬出入の段取り、来年までのスケジューリングなど、アップデートしなければならないことが山積していると思う。




