質問4 デッサンはムダ。もう3DCGでいいじゃないですか!
→デッサンにおける3次元空間の構築は手を通じて行われます。感覚が統合された、自然の状態のままです。
一方3DCGは、素体を作り、テクスチャーを乗せ、エフェクトでアレンジし…といった感じで、感覚が捉えたものを、作る過程で要素に分裂させます。
それは自然の状態からは遠く、空間を構築する上で描き手が本来得られるはずだった臨場感が得られません。
あくまでも「不自然なものを作る」という前提ならデッサンは不要と言えます。
質問5 巨匠のデッサンを模写するのはデッサンの練習になりますか?
→それは模写の練習であって、デッサンではありません。したがってデッサンの練習にはなりません。
しかし、思いもよらぬ木炭の使い方や、木炭を画面に乗せる順番を学ぶことはできます。
生々しく粉を置いたままにしているのか、あるいは、布で優しく押さえているのか。
そういった筆致を辿ることはとても楽しいことです。
質問6 美術解部学の本を完璧に覚えたら人体デッサンは上手くなりますか?
→それだけではうまくなりません。美術解剖学の図は、言わば辞書としてリファレンスするものです。
辞書を完璧に覚えたら、論文は書けるのでしょうか。