最初の質問に戻ります。
質問1 デッサンとは「木炭を使って対象に本物そっくりに描くこと」ですか
→違います。
対象をきっかけにして、自分自身が臨場感を持ってワクワクするような異世界空間を画面という窓枠の向こう側に作ることです。
「本物そっくりになる」というのはあくまでも結果的にそうなったということです。
これは言い換えると非常に厳しいものです。
たとえ他人から「すごい」「うまい」「本物そっくり」と評価されたとしても
自分自身が画面にリアリティの臨場感でワクワクできなければ、その画面は失敗ということになるからです。
他人の評価は関係ありません。徹頭徹尾、自分自身がどう感じるかが最重要です。
ただし、自分が本当に没入できる空間を表現できた時、副次的になぜか他人もそれを「美しい」と思わずにはいられません。
これが渡邊一雅先生のおっしゃる「スキルよりウィル」の本当の姿です。
「スキルよりウィル」だから技術なんか関係なし。
楽しく絵が描けたらそれでいいじゃん!ではないのです。
他人の目はごまかせても、自分の眼はごまかせない。
「ウィルよりスキル」よりももっと厳しいのです。そこを履き違えないように注意したいものです。