美術の場合も、

 

 1 言葉で説明できるぐらい知識がまとまっている

 2 その知識がハッシュタグが付けられるぐらい整理されている

 3 教える内容に関連したエピソードがある

 

この三つが揃えば、美術に対する基礎的な技術や考え方を教えることができます。

 

 

ある人が木炭で人体デッサンをしていたとします。

その画面を見ると、なかなかうまくいっていない様子です。

その時、その人がどの点でつまづいているかがわかる

これが知識がまとまっている状態です。

 

「木炭の使い方に慣れていない」

「人体を幾何形体に置き換えることができない」

「幾何形体から具体物に向かって形を面取りできない」

「光の仕組みがわからない」

「自分の眼のフォーカス機能に騙されて空間感が表せない」

「対象と自分の間にある空気の層を理解していない」

「人体の中にある骨格や筋肉をイメージできてない」

「そもそも何が描きたいのかわからない」

 

絵が描けないということには様々な課題があります。

インストラクターはどうすればその人が自力で「絵が描ける」ようになるのか

適切な課題とアドバイスを適切なタイミングで伝える必要があります。

つまり、教える対象をよく観察しなければなりません。

これは画家としての観察眼とは少し異なります。

対象が自身で得たこれまでの経験を想像しながら

彼、彼女にこれからどんな課題に気づいてもらえたら適切かを考えます。

そしてそれが的中すればしめたもの。

そのあとは特にくどくど言わなくても、ひとりでに、しかも爆発的に自分で知識を増やしてくれます。

 

(続く)

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